皇国の守護者

皇国の守護者

嫌だ嫌だ ――すごく嫌だ 英雄なんて冗談じゃない
皇国の守護者 1〜4』 原作:佐藤大輔/作画:伊藤悠集英社

銀河英雄伝説』が好きな人は好きなんじゃないかな、と思う、戦記ファンタジー。ファンタジーというよりは、歴史ものと言った方が似合うような渋さですが。『亡国のイージス』が好きな人にもどうかな。

辺境の島国「皇国」(一昔前の日本っぽい)に、大国「帝国」(ロシアっぽい)が突如、北から攻め込んでくる。壊滅的ダメージを受け、撤退戦を余儀なくされる皇国軍。…と、しょっぱなから渋いです。

主人公の新城中尉の部隊が虎を伴っていたり、航空機の代わりに翼竜が活躍していたり、通信手段に超能力者(?)が登場したりと、ファンタジー要素もありますが、読みどころは、新城が圧倒的に不利な状況をどう切り抜けていか、でしょう。

もっとも私には兵法だの戦術だのは分からないので、もっぱら新城の性格の歪みっぷりを楽しんでいます。敵の大将の御姫様もイイ性格。

それにしても、5巻で漫画版完結、というニュースにショックを受けてしまった。本当なのかな。ストーリーは原作の方で追えるけれど…。

あと、ぜんぜん関係ありませんが、千早たち(虎)をみていると十二国記「たま」と「とら」を思い出します。元気にしてるかな…。